野村町浸水範囲と沖積層が酷似

野村町の浸水被害地域がどういう範囲なのかをweb上で検索して調べたが、ほとんど検索には出てこず、唯一、四国整備局発行のPDF「第1回 野村ダム・鹿野川ダムの操作に関わる情報提供等に関する検証等の場」(7月19日)に浸水地域が出てくる。それが下図だ。  一方で、このあたりの地質を調べていたら、野村町中心部はほとんどが段丘層と沖積層からできている。 出典は地質図NAVIより。2…

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山の地層と傾き

和泉層群の山あいを歩いていると、時たま山の一部が崩壊し、きれいな砂岩泥岩互層が露出した場面に出くわす。下の写真は大阪府番川沿いに昔から見られるもので、新しくはないが山というものの断面がきれいに露出している点で、目を引く。和泉層群は白亜紀の地層で、砂岩と泥岩の互層で乱泥流堆積物(タービダイト)と言われている。 (山の頂まで岩盤が続いている。風化層がみえない。クリックすると拡大します) …

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砂礫層は岩盤の風化帯でなく、大阪層群のようだ

和泉層群に挟まれて存在した砂礫層は、地滑り堆積物あるいは破砕帯と考えたが、どうもそうではなくて大阪層群の地層のようだ。従って、この砂礫層は和泉層群を不整合に覆っていると考えらえる。 この砂礫層のきれいな露頭があった。それを観察すればやはり、岩盤でなく、砂礫だという結論になる。しかし、礫は角礫であり、円磨礫がない。そうすると、これはすぐそばで岩盤が崖錐のように崩れ落ちてきた礫ということに…

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山地に挟まれた平坦地は沖積層か否か

平坦地は沖積層か洪積層か? こういう命題で平坦地を歩いて見た。大阪南部の淡輪地域を流れる番川沿いを約1㎞(下図の赤字区間)。  川沿いや山際にはところどころ和泉層群の岩盤が出ている。川の護岸はコンクリート舗装されており、堆積層などは見えない。歩いた感じでは、やはり沖積層ではなくて、洪積地盤だ。  なぜそう思ったかといえば、もし、沖積層なら人が住む前、川は平坦地全体を流れて…

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淡輪の平坦地は沖積か低位段丘か、地質図によりまちまち

岬公園から淡輪周辺を歩いていて、大阪層群と山地、そして段丘層、あるいは沖積層のそれぞれの区別が難しいのがよくわかる。一番の困難は、いわゆる露頭と呼べるものが、ほとんどないということだ。こんもりしたところは岩盤の山か、あるいは砂礫中心の大阪層群か、あるいは田んぼが沖積層なのか洪積の段丘層なのか、あるいは扇状地なのか、ということの区別が難しいということだ。  これは何も私一人に限ったことでは…

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和泉層群の礫岩層は堆積時の崩壊層?

和泉層群の地層はどうしてこうまで律動的で規則正しく層序をなしているのかと思う。砂岩・泥岩の厚さなどまちまちだが、ほぼ砂岩と泥岩が規則正しく積み重なっている。砂岩の厚さが例えば30㎝、泥岩が20㎝とすれば、3次元的に横10,000m、縦10,000mとすれば、その体積は砂岩3.0×10の7乗立方m、泥岩2.0×10の7乗立方m。東京ドームの容積が1.24×10の6乗立方mとか。そうすると、砂岩は…

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和泉層群の地滑り層?はたまた盛り土

不思議な地層というのはいろいろ考えさせる。この地層は和泉層群の泥岩砂岩の互層の間で見られる。多分、これが地滑りか断層により破砕されてこうなったのでではないかと思う。あるいはゴルフ場に隣接して出ているので、ゴルフ場を造成する際、切り出した岩盤を積み上げて、それが何十年か経ち、こうした地層になったのかとも思う。しかし、かなり硬質でもあり、積み置いた岩盤の礫がこういう風に固まるとは、難しい。 …

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谷底地形は沖積層、段丘層はたまた扇状地?

 沖積層とはどのような地層を言うのだろう。地域地質研究「和歌山及び尾崎地域の地質」(平成5年)には、この地域の沖積層は、海岸平野・谷底平野堆積物・浜堤堆積物・風成堆積物・砂浜堆積物・旧河道堆積物・現河床堆積物からなる、としている。  仕事で簡単な報告書を書く場合、頭を悩ますのが、小さなな谷底に発達する田んぼや畑などの平坦地を、どういう分類にするべきかだ。個人的には、沖積層とはしたくない。そ…

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和泉層群、地層の逆転はなさそう

ゴールデンウィークに岬公園裏手の海岸を少しだけのぞいた。ここは古生代・白亜紀の和泉層群の砂岩泥岩互層からなっている。ここの地層の特徴は地層が大きな褶曲もなく規則的に、また律動的に積み重なっていることだろう。その規則性に目を見張る。 これだけ大量の砂がどこから運ばれたのだろう。規則的に泥岩を挟んでいることから、海底の泥が堆積するところであると共に、砂が多いことから、それほど大陸から…

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兵庫県・川西市の一庫(ひとくら)ダムを歩く

 このダムは大阪都心部から最も近くて最も大きなダムだろう。北摂地域へ行くとき車で何度か横を素通りしたことがあるが、ダムそのものを見に行くのは初めてだ。2万5千分の一の地形図を頼りに、阪急宝塚線に乗り川西池田駅で乗り換えて、能勢電鉄山下駅で下車した。駅前の市街地を西方向に進んで国道173号線に合流、そこから国道沿いに進み、一庫大路次川出会いで川沿いに進むと一庫ダムが見えてくる。  この川の流れは…

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大阪・茨木の安威川ダム建設現場を見る(建設費1314億円)

 大阪茨木市の安威川ダムが徐々にその姿を現そうとしている。このダムは昭和40年半ばごろ、下流で起きた洪水をきっかけに話が持ちあがり、水道水の供給と治水とを合わせて多目的ダムとして計画されたようだ。その後水需要が見込めないことから水道目的は除外され、今は治水ダムとして建設されている。建設費用は平成22年度資料で1314億円、その時点で平成30年度完成予定である(なお、平成22年度末の予算の執行率…

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冬空の中でのボーリング作業

大阪でも冬空が続いているが、福井県や富山県など北陸地方なら、どれほど寒くて厳しいかと想像する。去年は12月末まで北陸の山の現場でボーリング作業をしていた。だから今年に入ってのさらなる冬の寒波で、どれほど現場が困難を極めているか、と思う。  まず、宿から現場へ行く道筋から困難が始まる。雪が積もればスリップの危険がある。国道沿いは除雪されるが、そうでないところは雪道の上を車を走らせる。慣れて…

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辞職した会社への感謝の言葉

今日4日は仕事始め。仕事を辞めた身には関係がない。しかし、朝早く電話が鳴り、会社からどうしているのだ、会社に出てこないか、という上司からの確認の電話があった。今日出てきて話を聞かせてほしい、という内容。でも、辞職の意志は固いし、昨日「辞職届」を出したから、もう行くことはありませんと、きっぱり断った。でも、内心はとてもうれしい話だった。突然やめると言って、そのまま年末を迎えた。はっきりいて、こち…

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今年はダムの地質調査が多い年だった

もうすぐ平成29年が終わり、新しい年が始まる。今年は前半はそうでもなかったが、後半はとても苦しい時間を過ごした。そしてそれを乗り越えたかどうだかわからないが、結局、最終日に仕事を辞めることにした。そして皆が忘年会へ行く途中、身近な上司に辞職を伝えた。  だが、この1年半で200万円以上の貯金ができた。年収が400万円を超えたうえ、別枠で出張手当が日に1500円ついたから、それなりの貯金が…

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白樺の自然林に熊の爪痕を見る

熊が住む場所というところを初めて感じた。感じたというのは、熊が住んでいるところを見たわけではなくて、その自然の環境や熊の痕跡において、こういうところに熊は住んでいるのだなと思った。そこは、この前行った、ボーリング作業の現場だ。福島県会津若松から車で1時間弱の白樺の大木が茂る、自然林だ。杉や桧の植林がなく、人家も途絶えた、国道から脇道へそれた、山地ばかりの、白樺の林だ。下草は雑草ではなくて、笹が…

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20年ぶりの会社の同僚との再会

 昨日、ボーリング作業現場の近くの宿舎で、20年ぶりに辞めた会社の同僚にあった。一人はやや先輩格の社員の人で、それほど親しく話たことがないが、20年も同じ会社で頑張り続けたのだな、偉いなと思った。もう一人は当時の会社の下請けさんで、一人親方と言われる独立自営業者で、よく一緒に現場へ行き、手伝ったり一緒に働いたり、世間話をよくした間柄だ。その時、お互い独身だったので、頑張って結婚しようとか話したこ…

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元規制委委員長代理・島崎邦彦さんが語る原発事故・再稼働

科学への畏敬を失った行政が、表面上、科学的知見に基づいて最高の規制基準だから、原発の再稼働を進めるという、本音を隠して建て前だけで原発を再稼働しようとする動きが進んでいる。そうした原発行政の、規制に関わってきた第一人者である、元規制委員長代理の島崎邦彦さんのインタビュー記事が7月1日朝日新聞に載っていた。  島崎さんは元東大地震研究所の教授であり、日本地震学会会長や地震予知連会長などを歴…

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無限、宇宙の果ては人間的な時間概念を超えたところにある

宇宙は無限なのか。無限とはどういうことか。子供心に、宇宙の果てはどうなっているのだろうかと、不思議に思ったことがある。いまだ持ってそれへの明確な答えはない。でも、いま、日本の地質を調べていたら、人間が生きている時間と、地球が存在している時間とには、大きな隔たりがあって、人間が考える時間のスケールとは違う次元で、地球とか宇宙は動いているのだなと思う。宇宙の果てという概念は人間的には知りえないもの…

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福島、柏崎、川内原発と地形図・地質図がリンク(クリックで即見れます)

 原発が立地しているところを地図上で確認したことがあるでしょうか。今、ここでクリックするだけで確認できます。産総研という国の研究機関が発行している地質図NAVIにリンクできるのです。すなわち、URLをクリックすると産総研のサイトから直接原発の位置する地図上まで連れて行ってくれるのです。  それでは3か所の原子力発電所が立地するところへ「ごあんな~い」 1、福島第一原子力発電所(原発事…

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鹿児島川内原発、標高が低く、津波を受ける危険がある

福島第一原発が津波に襲われ全電源を喪失して、機能不全に陥り、メルトダウンを起こして、放射の漏れを起こすという、大事故を起こしたにもかかわらず、その原因が自然現象に求められて、結局、何もかもがうやむやになっている。そうした中で、鹿児島県の川内原発が再稼働した。しかし、この原発の立地条件を見てみると、福島第一原発や新潟県の柏崎苅場原発と同じ、海に面して標高がとても低いところに立地している。これは津…

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福島原発の事故責任は、建物を低地に立てた設計者にある

福島原発の事故原因が究明されないまま、そして誰もその責任を問われないまま、住民は避難を余儀なくされ、賠償金を受け取り、過去の出来事として徐々に忘れ去られようとして、再びあちこちで原発が稼働し始めている。原発を稼働すること自体、総合的に判断してそれが経済的な合理性があるのなら、問題はないと思うが、原因究明も責任の所在も不明なまま、再び再稼働することは問題だと思う。  新潟県にある柏崎苅場原…

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沖積・砂丘堆積物上に立つ「東電柏崎刈羽原子力発電所」の重大欠陥

今日、地質図を見ていたら、とても驚くべきことに遭遇した。それは東京電力柏崎刈羽原子力発電所が立地する場所が、なんと沖積層の砂丘堆積物上なのだ。沖積層というのは大阪や東京など大都市の最も表層にあって、N値が20程度までの、最も軟弱な地層だ。砂丘堆積物というのは鳥取砂丘のような柔らかい未固結な砂からできている地層だ。先の地震で、千葉の浦安では埋め立て地の砂層が液状化を起こして、住宅に大被害をもたら…

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”志を高く持つ”とはどういうことだろう

 生きる上で、毎日をなんとなく過ごすか、信念を持ち、志(こころざし)をもって生きるかで、生きる意味合いが違ってくるだろう。安倍総理は志を持っているが、そのために強いのかもしれない。ただその志が、国民のためにならず、自分や家族の名誉のためなら、国民に大きな弊害を及ぼすだろう。  でも、人のことはいざ知らず、自分のことはどうだろう。志を持ってい生きているだろうか。毎日がお金のため、生きるためだ…

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地質調査技士、これが合格ポイント?

 「地質調査技士の受験番号があったよ」にコメント頂いた方。コメントありがとう。  過去問をほとんど解いたということですが、私の場合、講習会のテキストの問題を空いた時間を見ながら読んで、覚えた、という感じです。過去問を解いても、幅が広すぎて、問題の意味するところが分かりにくいと思います。それより、講習会でもらったテキストには、過去問の出そうなところや、ポイント、覚えておくべきところなど、要点…

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部門による合格率の差が著しい地質調査技士資格

今日、地質調査技士の合格証が届いた。早速手続きをした。11月頃には登録証が送られてくるだろう。この資格は、地質調査業界ではかなり重きを置かれた資格といえる。この資格がないと、役所では相手にしてくれないのだ。というのは、ボーリングの機長でも持っており、現場管理や報告書を書く業務を行う人ならこうした資格は当たり前と見られているのだ。  しかし、ボーリングの機長が持つ調査技士資格と現場管理を行う…

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地質調査技士の受験番号があったよ

 昨日、ネット上で平成28年度地質調査技師の合格発表があった。私は今年、現場管理・技術部門で受験したが、協会のサイトに合格者番号が掲載されていて、そこに私の番号があった。まだ、合格通知は受け取っていないので、合格したとはいえないが、一応、番号だけは載っていたので、多分、手違いがなければ、月曜日ごろには合格通知が来るだろう。  私はこれまで何回かこの試験を受験しているが、今回が一番熱心に勉強…

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地質調査技士検定講習会へ参加して

今日、大阪で開かれた地質調査技士検定講習会へ行ってきた。そのときの講義概要を、簡単に報告したい。「現場技術管理部門」は昨年度から試験様式が変わったが、今年も同じ傾向が踏襲されるようだ。昨年の試験は筆記試験200点及び受講加点5点の合計205点満点であった。筆記試験は、択一式が100問題出題され、その配点が150点となり、1問あたり1.5点となる。記述式50点で合計200点。受講加点は1回当たり…

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大阪湾奥部で進む埋め立てー淀川の洪水を引き起こす可能性

大阪市民でなくても、大阪湾岸地域に住んでいる人なら、将来の環境に重大な影響を及ぼしかねない大阪湾の埋め立てについて、意見や懸念を示すのは、環境権や人権の視点からも、必要なことだと思う。今、大阪湾では、多くの人が知らない間に、湾の中央部近くまで、大規模な埋め立てが進められている。その主体開発は、調べていないから不明だが、多分、大阪市であり、神戸市だろう。  このことをはじめて知ったのは、2…

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地球磁場の変転は、コアの流動によるようだ

千葉県市原市の養老川に地球磁場のS極とN極が逆転した地層の露頭がって、そこがユネスコの国際標準模式地の候補に上げられているという。その地層は第四紀更新世の前期と中期の境にあたり、今より78万年前だという。その露頭では今と同じ磁極であるブリュンヌ正磁極期の地層と逆転した松山磁極期が接して見られるという。  この地磁気が逆転するという現象は、なぜ起こるのか詳しいことはわかっていないようだが、…

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君が代の一節「さざれ石」のでき方と言われ

4月11日に伊吹山に登った時、石灰岩の角礫が固まった岩石を見かけた。これは登山途中、何度も見かけたが、地質学でよく使う堆積岩の礫岩とは違って、その間隙を埋める砂や泥がなくて、礫同士が直接くっついている。写真参照。    登ることに必死だったので、詳しくは観察しなかったが、今思い出してみると、それは丸みを帯びたり、角が円磨されていたりすることはなく、ほぼ直線的な角のとがった形をしてい…

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