18~22歳、悩みぬいた森昌子、しあわせ度はマイナス50

森昌子の歌をなぜ聞き続けるのか。多くの彼女のファーンが思う疑問だ。それへの回答はいろいろだと思う。例えば、こういう回答もあるだろう。今の歌謡曲・音楽が心の琴線に触れるものが少ないからだ、と。今の音楽に、何かを求めても、それへの反応がなかったり、共感が生まれなかったりする。もっと魅力ある音楽があれば、やはりそれを聞くだろう。あるいは、昔から聞いていたので、聞きやすいし、その声やメロディーが頭にすっと入ってくるから、というのもあるだろう。多分これが大きいのかもしれない。あるいはこの歌手の声や歌詞が好きだからとか、顔が好きだからとかいろいろなのだろう。


一方で、森昌子の歌が好きだからと言って、全期間の歌が好きかと言えば違うし、全ての歌が好きかと言えばそうではない。好きな歌もあれば、好きでない歌もあり、特に10代の歌が好きだったり、20代半ばの演歌や顔の表情が好きだったりする。これは、同じ一人の歌手が歌い続けながらも、その人の歌が年齢と共に変化するし、時代とも関連して歌も変化するし、考えや性格さえも少しずつ変化して、それが歌に反映されて、歌そのものが変質してしまうのだ。つまり歌も生き物のように変化するのだ。だから、歌を聞く方も、年齢と共に変化するのに合わせて、聞き方を変えなければならなくなってくる。今、この歌手は悩んでいるのだなとか、しあわせの絶頂期なのだなとか、もしかして恋をしているのかなとか、心がひどく荒んでいるなとか、そういうことを思い描きながら、聞く必要に迫られる。


 youtubeに「八方・陣内・方正の黄金列伝、森昌子」編(2017年6月)がアップされていて(下の動画)、見ていたら「幸せ・不幸せグラフ」が出てきて、真ん中を0に上に幸福度プラス100、下にマイナス100をとり、折れ線グラフで表している。それもコピーした。




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これを見ると、19歳から22歳までが幸福度マイナス50だ。13~18歳までがプラス50なのに対して際立って低くなっている。その番組で述べているところの理由によれば、「今だから言えることなんだけれど」と断りながら、「毎日毎日が忙しくて、歌わされていた」ということらしい。それがこういう低い評価になっているという。そのあとは、10周年ぐらいから「哀しみ本線日本海」がヒットして、幸福度も上昇している。恋愛期から結婚期、結婚生活ともしあわせ度はプラス80~90と高い。


この森自身による評価と、多くの森ファーンが抱いている評価とは一致するはずだ。というのは、レコードのシングルA面は高校3年生の18歳前の「夕笛の丘」あたりまではとても素晴らしい出来栄えなのだ。それがこれ以降、徐々に歌の質が落ちてきて、聞くものに感動を与えなくなってきている。特に18歳から22・23歳ぐらいまでは、「なみだの桟橋」や「彼岸花」など、ステージではいいのだが、レコードで聞くと、ほとんどすべての歌が、感動を与えるとまではいかなくなっている。それが、森昌子自身が評価するしあわせ度マイナス50に表れていると思う。


 だが、森昌子の非凡なところは、しあわせ度マイナス50の時に、アイドル歌手から次へのステップを悩みながらも着実に歩んでいたことなのだ。19歳に出したアルバムはフォーク調で、自分を見つめなおすことができる歌詞であった。19歳前のステージでは泣きながら自分の悩みを歌にぶつけることができた。そして一人で1か月余りアメリカの友を訪ねて、歌手であることや自立について考え続けた。そして20歳の時には、新歌舞伎座で1か月間の座長公演をこなし、別のステージでは司会者もつけず一人で2時間の舞台を務めた。そして21歳になる前、レコード会社を移籍して、新しいスタートを切った。そして歌の内容もアイドルから演歌歌手としての味わい深いものに変わっていった。古賀メロディーを「21歳の演歌」としてアルバムで出した。そして22から23歳にかけてヒットした「哀しみ本線日本海」で、自分のしあわせ度もプラスに転じたというわかけだ。


しあわせ度が高い時はシングルA面がよく売れたようだし、質も高い。しあわせ度が低い時は、シングルA面の評価はよくないが、逆にいいアルバムを出し、シングルB面の評価が高くなっていると思う。また自分自身を見つめ直した時期と重なるのだ。こうして森昌子は悩みながらアイドル歌手から次のステップの演歌歌手として黄金期を築くことになっていく。








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