党利・党略を優先する自民党政権に景気浮揚する力はない

安倍首相による経済政策、2020年名目GDP(国内総生産)600兆円を目指すといいながら、その実2015年度(平成27年度)の経済成長率は実質1%に届かないようなのだ。2014年度(平成26年度)の実質経済成長率はマイナス1.0%、名目プラス1.5%だった。1995年以降、この20年間の経済成長率のグラフは下のように、名目GDP(青のグラフ)で500兆円前後を行きつ戻りつしているのが現状だ。

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 実質GDPは徐々に増えていっているものの(赤のグラフ)、これを率に直すと平均0~2%台の伸び率となる。結局、名目GDP600兆円というのは、年率3~4%の成長を、2020年まで継続して初めて成し遂げられる数字のようなのだ。2016年度の経済成長率は今年より少し良くなり、1%前後が見込まれるが、2017年度は消費税増税があり、マイナス成長の予想だ。そうするなら、名目GDP600兆円というのは、実現不可能な数字なのだ。

 ただ、希望出生率1.8と同じ、目標数字として挙げているなら、それはそれでいいと思う。ただし、目標なら目標とはっきり言うべきだろう。それを実現可能な数字のように言いつくろったり、景気がすごくいいように言うのは、東芝と同じ粉飾決算のように、経済的な矛盾をさらに拡大させるだけだろう。

 こうした、場当たり式とまではいわないが、国民が納得できる政策を行わないと、失われた20年の再来とならないか危惧する。国民に対して、超金融緩和政策や法人税の引き下げ、それに対して消費税の増税、これらがどのように国民の生活を潤し、国民のためになるのか、国民に丁寧に説明するべきだ。

 国民の生活はますます疲弊している。国民の資産もすり減らしているし、国の借金もいまだ増大している。私に言わせれば、今の政権はほとんど反省がない、ということがとても危ういと思う。なぜ、20年間、国民の経済生活はほとんど横ばいあるいは実感として下降気味であったのか、それへの反省や検証がない。

 検証がないのは、経済に限ったことではない。原発事故の検証も、結局、今のところ、責任が曖昧であり、原因追及もなおざりだ。明確な原因究明がなされなければ、再び、過酷事故が起きる可能性がある。慰安婦問題もそうだ。日韓合意で、軍隊が関与し、日本政府は責任を痛感しているとしながら、国民に対して、具体的にどう軍隊が関与したか説明していない。これでは口先ばかりだ。こうした芯からの反省がない、口先ばかりなことを言っていると、経済もよくならないし、社会に対する愛が生まれないと思う。今の日本が国民からも世界からも信用されないと感じるのは、口先ばかりだからではないか。国民を忘れ、党利党略だけが優先する自民党政治に経済を浮揚する力がないのは当然のことだろう。

【参考】 名目と実質の違い (内閣府のHPより)
名目値とは、実際に市場で取り引きされている価格に基づいて推計された値。実質値とは、ある年(参照年)からの物価の上昇・下落分を取り除いた値。

名目値では、インフレ・デフレによる物価変動の影響を受けるため、経済成長率を見るときは、これらの要因を取り除いた実質値で見ることが多い。

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