菅首相の国会答弁聞いても、なぜ、任命されなかったのか意味不明だ

学術会議の推薦者の任命拒否について、世間一般から菅首相のおかしな答弁への批判が高まっている。
まずもっておかしな答弁の代表は、10月はじめに行われた記者会見での「総合的・俯瞰的な活動を求める観点から・・・」という言葉だ。10月29日には国会で代表質問がはじまり、立憲民主党枝野幸雄氏の代表質問に学術会議の問題について次のように答弁している。

 菅首相は「過去の国会答弁については知っていますが、憲法第15条1項は、公務員選定は国民固有の権利であって、会員について必ずしも推薦通り任命しなければならない、というわけではないという点について、このことは内閣法制局の了解を得ており、政府の一貫した見解だ」と述べた。また、「今回の任命は、任命権者たる内閣総理大臣としての責任を果たすため、会議の推薦に基づいて任命を行ったものである。その上で、個々人の任命の理由については、人事に関することでありお答えを差し控えるが、任命を行う際には、総合的・俯瞰的な活動、すなわち専門分野の枠にとらわれない広い視野に立った、バランスのとれた活動を行い、国の予算を投じる機関として国民に理解される存在であるべきこと、さらに言えば例えば民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが出ないことも踏まえて、多様性が大事だということを念頭に私が任命権者として判断した」と、国会で述べた。(朝日新聞および衆議院インターネット中継を当方が文章化)

憲法第15条第1項は「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」と書かれている。これを持ってして、なぜ、総理大臣が学術会議が推薦した人を任命拒否できるのか、意味不明だ。それなら、一国民として、菅氏の総理大臣を罷免することができるし、それは国民固有の権利だ。

こうした菅総理の答弁を聞いても、多様性とか言われても、なぜこの6人が任命されなかったのか不明だ。これは学術会議の運営が多様性に欠けているということへの批判であり、推薦されなかった人が多様性をかけていたのかどうか、判断できない。問題の次元が違う。

(付録)
毎日新聞が配信(10月28日)したWEB上の記事(「総合的、俯瞰的」見解に終始する首相 学術会議任命拒否 説明なきまま1カ月)から時系列部分をコピーした。

首相が任命しなかった会員候補6人

芦名定道・京都大教授(キリスト教学)

宇野重規・東京大教授(政治学)

岡田正則・早稲田大教授(行政法)

小沢隆一・東京慈恵会医科大教授(憲法)

加藤陽子・東京大教授(日本近代史)

松宮孝明・立命館大法務研究科教授(刑法)

任命拒否を巡るこれまでの経緯と、菅義偉首相らの主な発言

 8月

31日 日本学術会議が新会員候補105人の推薦名簿を内閣府人事課に提出

 9月

16日 菅内閣発足

24日 内閣府人事課が6人を除外し99人を任命する決裁文書を起案

28日 首相が99人の新会員人事案を決裁、学術会議事務局に送付

10月

 1日 首相が新会員99人を任命

 3日 学術会議が任命拒否の理由説明と6人の任命を求める要望書を内閣府人事課に送付

 5日 首相「現会員が後任を事実上指名可能な仕組みで、推薦された方をそのまま任命してきた前例を踏襲してよいのか」「総合的、俯瞰(ふかん)的な活動を確保する観点から判断した」(内閣記者会のインタビューで)

 9日 首相「任命手続きは終了した。変更は考えていない」「(105人の)推薦リストは見ていない」(同)

16日 学術会議・梶田隆章会長との会談で、首相は任命拒否理由について明確な回答をせず


23日 井上信治科学技術担当相「任命権者の首相が判断する問題」(梶田会長との会談で)

26日 首相「(会員は)民間や若い人は極端に少ない。一部の大学に偏っているのも客観的事実だ」「(任命拒否は)どういう理由でというよりも、全体としてだ」(出演したNHK番組で)


朝日新聞記事よりコピー
10月30日2面
1029、2面.JPG

10月29日4面
1030、4面.jpg<

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