花の美しさと生殖

 女性は花が好きだ。それは花が美しいからだと思っていた。仏壇やお墓には花を供える。それは美しいからだと思っていた。神棚には花は供えない。

 しかし花には美しさ以上のものがあったのだ。それは生殖とかかわっていたのだ。その通り、と思われる方は、学生時代よく勉強した方かもしれない。僕なんか、花は花でしかないと思っていた。花には一つの輪廻があるのだ。

 花は、それを分解してみると、何枚かの花びらとがく、その中にはおしべとめしべがある。めしべはその下部には子房があって、子房の中には胚と胚珠があり、これが受精すると根、茎、葉となりまた、種子となる。

 おしべの先端にはやくと呼ばれる袋があって、その中には花粉が入っている。花粉は生殖細胞で、蝶々やハチが来て、花粉をめしべの柱頭(ちゅうとう)にくっつけると花粉管というくだをめしべの中に伸ばし、精細胞を胚珠(はいしゅ)まで送る。胚珠には卵細胞(らんさいぼう)があり、そこでお互いの核が合体、すなわち受精する。受精卵は細胞分裂を繰り返し、根・茎・葉のもとになる胚(はい)になる一方、胚珠全体は種子(しゅし)となる。そしてその種子が落ちて、土の中で、また胚が芽を吹き、新しい生命が生まれてくるというわけだ。かなり難しいが、中学生の理科の教科書にはそう書いてあるから、ほぼ間違いない話だと思う。

 つまり花には美しさのほかに生殖機能が隠されているのだ。女性が花のように美しいというのも、単なる美しさだけでなく、花と同様、人を産み育てる機能が隠されているからかもしれない。

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック