大企業中心の「政策減税」は12年度比2.3倍の1.2兆円-自動車関連企業が恩恵

通常国会での安倍首相の施政方針演説を読んでいると、全ての経済政策がうまくいき、前政権より経済情勢がよくなって、デフレも解消し、企業も国民もその利益を享受し、前途洋々な印象を受けた。一方で、生活実感としては生活がますます苦しくなるし、将来への展望が開けない閉塞感も感じていた。

 そうした中で、最近、安倍首相の経済政策の問題点が次々に出始めているが、今日の朝日新聞には、企業向けに税金を安くする「政策減税」の減税額が2014年度、1兆2千億円に上る、と書いてあった。政策減税というのは、初めて聴く言葉だが、”国の政策目的に沿って法人税などに特例を設ける「租税特別措置」の一部”だと言う。民主党政権では12年度3925億円で、その規模が安倍政権になって2.3倍に増えた。その内訳を見ると、最も大きいのが企業の研究開発投資に応じて税金を控除する「研究開発減税」で、6746億。12年度に比べ1.7倍増。しかもその減税先は資本金100億円超の企業への減税に8割使われたと言う。また、「政策減税」全体を見ても、資本金100億円超の企業への減税額が7365億円と全体の62%を占めた。つまり、政策減税と言うのは、別の言い方をすれば、大企業向けの、研究開発費という名目の、隠れた減税政策といえるのではないだろうか。

 この政策減税額が大きい上位5社は朝日新聞の調べでは、トヨタ自動車(減税額1083億円)、日産自動車(減税額213億円)、ホンダ(減税額210億円)、JR東海(減税額192億円)、キャノン(減税額157億円)だと言う。

 しかも、今年度(16年度)から法人実効税率を20%代まで引き下げるらしい。

 ただ、こうした指標を見て、経済全体が拡大し、国民の生活が潤っているのなら、ある程度、経済政策として認めることができる。しかし、国民の実質賃金指数は、2010年度を100とした場合、12年度は99.1、14年度は94.9%に減少。つまり、企業業績は空前の好業績ながら、国民賃金は減少しているのだ。株価は上昇し、円安になったものの、国民はとても苦しい生活を強いられているのだ。
 
 来年には、消費税の増税が待っている。一方で企業の法人税には減税だ。年金の積立金の運用で、株式比率を拡大し、債権と株式を半々にした。その結果、年金の積立金さえ、株価に漂う枯れ葉のようだ。国民は、企業から利益の”しずく”や”おこぼれ”を貰う枯れ葉のような存在なのだろうか。そうではなくて企業を支え、国を支えるそのもののはずだ。そうしたことを安倍首相や大企業の経営者は認識して欲しい。

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