年金積立金の運用、3か月間で7.9兆円の赤字

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、年金積立金130兆円の運用について、7月から9月までの第2四半期でこれまでの最高となる赤字7兆8899億円の損失を出した。たったの3か月間で約8兆円の損失とは大きい。7.88÷130×100=6.06%。130兆円の6%の損失である。

年金積立金の運用については厚生年金法により次のように定められている。

○厚生年金保険法 第七十九条の二  

 (略)積立金の運用は、積立金が厚生年金保険の被保険者から徴収された保険料の一部であり、かつ、将来の保険給付の貴重な財源となるものであることに特に留意し、専ら厚生年金保険の被保険者の利益のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に行うことにより、将来にわたつて、厚生年金保険事業の運営の安定に資することを目的として行うものとする。

 法律には運用に際して、被保険者の利益のために、長期的な観点から安全かつ効率的に行う、としている。
しかし、安倍内閣は去年の11月から、年金積立金の運用比率を大幅に変えた。これは一つには、債券ばかりでは、金利が低く、現役世代の賃金の50%給付という将来への目標があり、将来世代への保証のために、年金の利回りを確保しなければならない、という焦りのようなもののようだ。そのために、これまでの運用比率をグラフのように変えた。
2014年11月までの比率(グラフは私が作成したが、やや見にくい)
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それ以降の比率
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 つまり、これまで国内債券と外国債券の割合が71%であったのが、50%に減らし、それに代わり、国内株式と外国株式が各25%となり、合わせて50%の比率となった。丁度債券と株式が半々になったのだ。

 それだけリスクを挙げて、リターンを狙ったのだ。今回、それが大幅な裏目となった。3か月で8兆円というのは大きい。塩崎厚生大臣は、将来年金給付が減ることはないと言っているが、実際、赤字損失に対して、だれが責任を取るというものではないようだ。年金給付を減らすか、毎月の保険料を上げるかすれば済む話だからだ。

 でも、今後、われわれはもっと厳しくこうした運用の在り方や年金給付額や保険料について、厳しく見守る必要があるのは確かだろう。

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